2025年12月 11日(木)〜 12日(金)にアートホテル宮崎スカイタワーおよびオンラインでのハイブリッドで開催された第18回インターネットと運用技術シンポジウム (IOTS2025) の開催報告および今後の論文募集、イベント予定などを以下にまとめてお知らせします。
IOTS2025 開催報告
今回のシンポジウムは、昨年に引き続き現地開催で、情報交換会も開催しました。また、口頭発表のオンライン配信に加えて、従来より好評を博している「ぶらりポスター観て歩き(仮)」(ポスター発表のオンライン配信)も実施し、活発な議論が行われました。ご投稿いただいた論文に対して査読を行なった結果、採録された論文発表は8件、ポスター発表は17件となりました。これらに加えて、さくらインターネット株式会社の坪内 佑樹氏を招待講演にお招きし、SRE(Site Reliability Engineering)に関するご講演をいただきました。
企業展示については、21社の企業様からご協賛いただき、ブースあるいはパンフレットによるご出展をいただきました。シンポジウムでお馴染みの企業協賛の冠賞は、今年もアラクサラネットワークス株式会社様がスポンサーとして名乗りをあげて下さいました。企業展示セッションを3セッション設け、現地での企業展示は盛況となりました。
参加者は、現地参加150名、オンライン参加9名でした。現地参加者の内訳は、一般参加者67名、招待講演者1名、出展企業参加者は82名でした。現地ならびにオンラインでご参加いただきました皆様、ご協賛頂きました皆様、ありがとうございました。
研究会終了後には、以下の各賞が表彰されました。
- 優秀論文賞
- 偽造したWi-Fi Management Frameによるプライバシー情報収集攻撃の検証
◎木田 伍, 上原 哲太郎 (立命館大学)
- 偽造したWi-Fi Management Frameによるプライバシー情報収集攻撃の検証
- 優秀プレゼンテーション賞
- 偽造したWi-Fi Management Frameによるプライバシー情報収集攻撃の検証
◎木田 伍, 上原 哲太郎 (立命館大学)
- 偽造したWi-Fi Management Frameによるプライバシー情報収集攻撃の検証
- 優秀ポスター賞
- Atlasプローブの計測結果に基づくMルートDNSサーバの設置効果の検証
◎須原 廉, 山井 成良, 中川 令 (東京農工大学), 佐藤 新太, 三田村 健史 (日本レジストリサービス)
- Atlasプローブの計測結果に基づくMルートDNSサーバの設置効果の検証
- 優秀学生賞
- 偽造したWi-Fi Management Frameによるプライバシー情報収集攻撃の検証
◎木田 伍, 上原 哲太郎 (立命館大学)
- 偽造したWi-Fi Management Frameによるプライバシー情報収集攻撃の検証
- 学生奨励賞
- ポートに対する長期的な水平スキャンを把握するための可視化システムの開発
◎首藤 葵, 池部 実, 吉崎 弘一, 一瀬 光 (大分大学) - 機械学習とLLMを用いた多段階フィッシング検知手法の設計と実装
◎吉田 蓮 (東北大学), ギリエ ルイス (San Francisco Xavier de Chuquisaca University), 和泉 諭 (仙台高等専門学校), 菅沼 拓夫 (東北大学) - パブリッシャ指向の再接続機構を備えたMQTTブローカクラスタの動的負荷分散手法の実装と評価
◎土居 すみれ, 近堂 徹 (広島大学) - V2Iによる先読み情報を用いたハイブリッド信号制御手法の検討と評価
◎髙橋 孝太朗, 西村 浩二 (広島大学) - 降雨による低軌道衛星通信の通信品質への影響を観測するための環境の設計と構築
◎嘉手川 晃, 仲地 孝之, 城間 政司 (琉球大学) - 連結QRコードと文書一部のみへの署名による可読・機械検証可能な電子三文判の提案
◎木村 悠生, 上原 哲太郎 (立命館大学) - TLSハンドシェイクにおける信頼性のない証明書応答によるクライアント動作観測システムの提案
◎高良 颯斗, 池部 実, 吉崎 弘一, 一瀬 光 (大分大学) - 初等中等教育機関におけるネットワークユーザ体感調査の提案
◎佐々木 勇人, 近堂 徹, 相原 玲二 (広島大学) - Kubernetesによる分散NFVを用いた組織内ネットワークIaC化の提案
◎平地 浩一, 住吉 晶, 松橋 拓人, 矢崎 俊志 (電気通信大学) - 惑星間インターネット環境を想定したDTN実験環境におけるトラフィック可視化
◎渡邉 巽, 鈴木 翔太 (慶應義塾大学), 石原 知洋 (東京大学), 植原 啓介 (慶應義塾大学) - QRコードの製作者のVCによる本人確認及び電子署名を利用した対偽装強化
◎佐藤 真通, 野口 宏 (茨城大学)
- ポートに対する長期的な水平スキャンを把握するための可視化システムの開発
- (協賛企業冠賞) アラクサラネットワークス株式会社
- IPv6リナンバリング環境下で適用可能なWebRTCマルチメディアプラットフォームの開発と建設現場における検証
○勝部 峻太郎, 窪田 隼人 (飛島建設)
- IPv6リナンバリング環境下で適用可能なWebRTCマルチメディアプラットフォームの開発と建設現場における検証
従来と同様に、出展企業様にネットワーク機器のご提供を受け、会場ネットワークの構築を行いました。LANケーブルの作成やネットワークスイッチの設定、無線LAN APの設定などを学生の方に携わって頂きました。
最後となりますが、プログラム委員長を務めていただきました大阪公立大学 石橋勇人様、プログラム副委員長(ポスター担当)の奈良先端科学技術大学院大学 寺田直美様をはじめとするプログラム委員会の皆様、実行委員長のアラクサラネットワークス株式会社 鈴田伊知郎様、ならびに企業展示担当の広島大学 小川康一様、大阪教育大学 三島和宏様、北海道大学 近藤賢郎様、ネットワーク担当のトヨタ自動車株式会社 金子直矢様、京都女子大学 中山貴夫様、ぶらりポスター観て歩き(仮)をご担当いただいた京都工芸繊維大学 桝田秀夫様、京都女子大学 中山貴夫様には多大なご協力をいただきました。この場を借りて心から御礼を申し上げます。
今後の研究会・シンポジウム(IOT関連)
2025年度第4回 (IOT 通算第72回) 研究会
- 2026年3月3日 〜 5日 @沖縄産業支援センター & オンライン ハイブリッド開催
2026年度第1回 (IOT 通算第73回) 研究会
- 2026年5月28日 〜 29日 @富山県(会場選定中) & オンライン ハイブリッド開催
第19回IOTシンポジウム(IOTS2026)
- 2026年12月17日 〜 18日 @島根県松江市 & オンライン ハイブリッド開催
今後の研究会関連イベント(IPSJ関連)
情報処理学会全国大会
- 2026年3月6日 〜 8日 @松山大学 文京キャンパス(愛媛県松山市)& オンライン ハイブリッド開催
推薦論文制度のお知らせ
研究会やシンポジウムで発表された優秀な論文の論文誌への投稿を促す制度で、6ページ以上の論文10件に対して1件以内の論文が次年度5月頃に推薦されます。
著者のメリットとして、推薦論文であると明記されること、推薦文が掲載されること、採択率が高いこと、および推薦理由および論文化へのアドバイスがもらえること(アドバイスであり採録条件ではありません)が挙げられます。査読は通常と同様に行われ、必ずしも採録されるとは限らないことを申し添えておきます。